10月例会の報告

平成20年10月19日 草津まちづくりセンター
   午前9時40分~午後5時まで   

内容    
午前「最近の治療室から」      二木清文先生     
   「臨床あれこれ」        飯田寿先生
        
午後 「取穴法」        
    「基本刺鍼」
    「子午治療」    
    「小里方式」
 

午前 
今月の例会は小林久志先生による挨拶であった。最近は株価の変動が大きく、大変な状態であるが、医療の世界でも看護師の囲い込みなど、大変な時代になっている。鍼灸学校も乱立し、卒業生の大量排出の中生き残るのためには、技術力の違いがあからさまにでてくるため、常に勉強し、学と術を研鑽していくことが大切だということであった。

今回の初めの講義は二木清文先生による最近の治療室からのお話であ講義風景った。まず初めに、病理考察が何故必要かについてだが、初心者は触って良い方向にいけば、その治療で進めても良いが、触ってわかるというレベルを目指したらダメだということであった。開業始めは、肩こりやぎっくり腰などの症状の患者さんが多いが、徐々に奔豚気やリウマチなどの患者さんが来られるようになる。症状が複雑になればなるほど病理考察の重要性を感じてくるのであろう。 続いては、最近の治療室から、小児鍼と便秘についての症例報告を交えての講義であった。最近小児鍼では、ほとんどの子供の水かきにも鍼をしているとのことであった。以前とは子供の環境、食事も代わり、体の状態が変化しているため、外的なものも考慮しながら病理状態を考え、治療できることが必要だと感じた 

次の講義は飯田寿先生による臨床あれこれであった。自分の鍼で治すことができるかできないかの見極めの必要性について、実際の臨床の話を交えて講義して下さった。1つ目の症例としては、脛骨にできた骨きょくの骨折についてであったが、この患者さんの場合、鍼をした直後に痛みが取れなかったため、普通の膝痛とは違う感じ、病院での検査を進めたそうである。同様に頸肩腕症候群と思われる患者さんも病院で検査を進めたところパンコースト腫瘍だったようである。鍼灸院には様々な症状を持った患者さんが来られるが、病態を見極めるためにも鍼をした後も感覚、病気の知識をしっかり持つことが大切であると改めて感じた。
午後 
午後の初めの実技は肺経の取穴であった。太淵を取穴する際は、手を背屈、尺側へ屈曲して取ると穴が取りやすい。他の経穴でも、取穴をする時はその穴をひきのばして取ると取りやすいことがよく分かった。また魚際についても、小指と母指をを対立運動させて取るなど、取穴しやすい形を覚えることは大切である。 基本刺鍼は、いつものように二人一組になり行った。腹を用いての基本刺鍼修練をしていることで、各先生が今まで以上に衛気営気の違いをつけて刺鍼できるようになっているように感じた。
 
子午治療では、片側に強い症状がある人がいなかったため、擬似的に治療を行った。肩こりや腰痛がある人へ子午治療をすることで、肩や腰の痛み、違和感が他覚的にも自覚的にも減少しことを確認する小里式実技風景ことが出来た。子午治療は、片側のみの強い症状を持つ患者さんが来られた時に劇的に症状の軽減をみることができるため、治療室でも使用していきたい。 

今回の小里式は、研修班1班、基礎班1班、聴講班1班に分かれて行った。基礎班では、なかなか病理考察が進まなかったため、間違っていても、自分が考えた病理考察をいうことで、意見を交換しあい、一層みんなの病理に対する考えが深まり、治療も深いものになっていくと痛感した。

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