平成21年5月17日 草津まちづくりセンター
午前9時40分~午後16時30分まで
内容
午前「難経脉診」 二木清文先生
「五臓の生理」(腎) 小林久志先生
午後「取穴」
午後「取穴」
「腰痛に対する骨盤矯正」 小林久志先生
「基本刺鍼」
「小里方式」
午前
今回の挨拶は、二木清文先生による挨拶であった。最近世界的に話題になっている豚インフルエンザについて話された。他の人にうつさないためにも咳をしている人はマスクの着用をすべきですし、そうでない人もマスクの着用を予防のためにもないよりはあった方がよいのではなかろうか。また、今夏のイベントの東京での夏期研についての話にも触れられた。
午前中最初の講義は本部での四月例会外来講師で来られた池田政一先生の講義を踏まえての二木清文先生による難経脉診であった。まず、何故脉診が必要なのか?どう応用できるのか?というような総論のお話から始まった。また、初心者でも出来る不問診で脉診から感じたことを患者さんに問うような訓練の行い方も話された。続いて、脉診の基本的な指の当て方をはじめ、三菽の指の重さの大切さを話された。また女性など小さい手の方は把握法を用いるなどというようなアドバイスも頂けた。続いて陽経脉診についても触れられベテラン先生方の意見も沢山聞け、大変盛り上がった講義であった。
続いて、小林久志先生による腎の生理についてであった。腎の五行は水であることを始め、陰中の陰である性質を持つことから、どこからか陽気を借りないと腎気として働かないのだということや、上古天真論より、女子は七歳を一紀とし、男子は八歳を一紀とするとあり、生殖・発育・老化に大きく関わり生命活動の根本そのものであることが理解でき素晴らしい講義となった。
午後は、まず肝経・三焦経の取穴から始まった。取穴が難しい経穴にも容易に出来るような体位があるということ。細い腱などは何度も示指でその付近を往復することにより浮かび上がってくるものだということ。正確に取穴をすることは治療効果を大きく向上出来また、しっかりと生きて働いている穴をとることは大変重要なことであると再確認できた。研修会の度にベテランの先生方と共に取穴の実践をすることはとても大切なことだと改めて感じている。
次に、小林先生の臨床室から「骨盤のずれによる腰痛」における補助療法の指導いうことであった。実際に腰痛のある先生にモデルになって頂き二台のベットに分かれて行った。また、骨盤を押さえる前後を比較してアキレス腱の太さと足の長さの左右差に着目して行った。前後を比較すると左右差が明らかに少なくなっていることが分かり、歩行時には軽快に膝が上がるようになることを確認した。続いて基本刺鍼の修練をペアを組み行った。ベテラン先生方からもご指導を受けたりと大変参考になり、また一ヶ月後に成長をみて頂きたいなと思った。自然体は常に心がけること。基礎基本の大切さを改めて再確認できた。
午後の後半は、聴講生、基礎班と研修班に分かれて三台のベットで小里方式を行った。聴講生には小林久志先生が御指導され、基礎班には飯田寿先生御指導のもと研修班も二名がモデル患者となり治療を行った。今例会もベテラン先生方達から教わることが多く又刺激を受け、一日一日の臨床の場を大切にしなくてはならないなと感じた。