平成23年8月21日 草津まちづくりセンター
午前9時40分~午後16時30分まで
内容
午前「難経読み合わせ」 水戸尚子先生
「各臓の病症と治療について」 二木清文先生
午後 取穴(実践的な取穴練習)、小里方式
午前は臨時総会から始まりました。
午前最初の講義は、水戸尚子先生による「難経読み合わせ」でした。
今月は18難の読解進行をしていただきました。
18難は、六部定位と脈位に臓腑を配当していることが書かれています。
今回は脈の強弱で病の強弱や、浮・中・沈それぞれの脈状が違うということを踏まえ、五臓異常をみるのか、体の上・中・下の部位の異常をみるのか、混乱気味の会員に、「何をみるのか目的をもってみればいい」とアドバイスをいただきました。
二木先生の話の中で、「脈の浅い深いは、病の位置ではなく病の記憶」という表現に、ひとつのことでこんなにも考えの幅ができるのかと考えさせられました。
次に二木清文先生による基礎講義「各臓の病症と治療について」のお話でした。
今回は脾虚肝実証でした。
まず、肝実というと脈がガンガンと強く打っているようなイメージを持ちやすいがそうではなく、むしろ弱くて中でかたいものが触れるものだと、間違えやすい点を指摘していただきました。
今回は自身のホームからの転落事故や、ゴールボールの練習で肋骨を2本折ったエピソードを交えてお話くださいました。話の流れでガンの脈の話を聞いたのですが、本には載っていない表現でしたのでありがたく伺いました。
午後の実技は取穴からはじまりました。
今回は脾経と心経をみていきました。
二木先生の担当されたベッドでは、少しでもずれると先生の指摘が入っていました。
「雑すぎる」「速すぎる」「ずれている」「姿勢をきちんと」「下を見ない」「顎を上げない」などなど・・ツボひとつ触るのに一苦労です。ですが、同じツボを使っているのに同じ効果が出ないというのは何かが足りないということなのでしょう。
今月は耳前動脈の触れ方、診方を教わりました。
取穴の次は聴講班、基礎班と研修班合同とに分かれて基本刺鍼をしました。
聴講班は岸田先生の指導でした。
そして、今月は珍しく二木先生が腕を差し出してくれたこともあり、それを逃さんとする会員が次々と先生に指導をしてほしいと並び、チェックを受けていました。
入会して半年以上経ったメンバーは大体よくなってきたとのことでしたが、それぞれ足りない部分があり、各自新しい宿題となりました。
合間にお茶の時間を挟み、実技の後半は聴講班1台、今回は基礎班と研修班合同で3台のベッドに分かれて小里方式を行いました。
また今月は例会後の指導者研修会で二木先生による四九難の講義と実技が行われました。
今月は嬉しいことに聴講で参加されていた鍼灸師の先生が入会されました。
免許はあるものの鍼灸と離れていたとのことで、勉強していきたいとのことでした。
また、先月も新しく入会された先生がいます。
興味を持たれた学生の皆さん、先生の皆さん、和やかで温かい滋賀漢方鍼医会に一度お越しください。また、わからないことがあれば何でも聞いてみてください。
一緒に笑って楽しく勉強出来れば嬉しいです。お待ちしております。
報告ページ担当 大野沙織