6月例会の報告

平成21年6月20日 草津まちづくりセンター  
   午前9時40分~午後16時30分まで   

内容
午前「難経読み合わせ」       木村知恵先生    
    「補助療法について」      二木清文先生                
        
午後「取穴」  
   「軽察自己修練法・取穴法」             
   「基本刺鍼」       
   「小里方式」
    
午前
今回の挨拶は、小林久志先生による会長挨拶でした。近日首相交代が行われた後のさっそくの例会ということで現在そしてこれから山積みとなっている政界・国民の問題課題について私達にもわかりやすいように以前読まれた書籍の中から各国の風評を引用してお話してくださいました。一転、今回の治療室のお話しでは臨床話術と、患者さんにしっかり納得してもらえるような治療をしてゆく必要性を話されました。
午前講義風景1
午前午前最初の講義は、連続講義二回目となる「難経読み合わせ」でした。今回は木村知恵先生による講義で2難と3難を読解していただきました。2難は寸口部に尺や寸という名のつけられている意を問うており、3難は脈象の中の太過・不及・陰陽相乗・覆・溢・関・格の具体的なものを求めて問うている。問いと答えまで一通り読解していただいた後は皆で疑問となるところ、深く掘り下げたい所など質疑を交わしていきました。ベテランの先生による解釈や臨床へと繋がる話、そして最近の臨床室にて脈の視点から証の正誤を瞬時にみているお話など興味深く午後の実技からも早速深く注意して学びたく感じる内容であった。
午前講義風景2
次に、二木清文先生による「補助療法について」のお話でした。後半も前回に引き続く連続講義二回目で刺絡を主題としたお話しとなりました。主題に入る前には我々が行う「経絡を動かす鍼灸術」について話されました。基礎テキストに沿って学んでいく中、扱う上での詳しい注意点のみならず刺絡での印象深い臨床経験や、 刺絡部位を探るコツなどを教えていただく事ができました。現在の臨床室からも細絡をどのようにとるのか、いかなるときどのような方法が使えるのかなど明日からの臨床室でも早速使えるものたっぷりにお話しいただきました。
 
取穴風景
午後 
午後は、まず心包経・胆経の取穴から始まりました。心包経では、前腕部で特に腱を胆経では骨筋にさらに注意し、しっかりととらえたうえでみていく事ができました。今年は1月に開催されたオープン例会でしっかりと見直した臨床的自然体を思い出しながら臨床上胆経を利用する時の立ち位置や身体の使い方など頭での構想も意識しながらとらえていく事で単なる取穴を一つ一つ単独にみるよりかなり感覚も異なったものが得られることにも気づけた時間でありました。その後は二木先生による手軽にできる軽察の自己修練法をご教授いただき、身近にあるもので確かな変化を自らとらえる事ができるこの方法は参加者にとって驚きと新たな発見の感覚であり、とても好評な声があちこちであげられていました。最後には、より確かな経穴反応をとらえる方法をも御提示されモデル患者にベットに上がっていただいた上で皆で確認させて頂くことができました。この自己修練法・取穴法ともより良いものを求めさらなる追試もしてゆきたいとのお話しでした。
  小里方式実技風景
次に、いつものように腹部を使っての基本刺鍼を見直してゆきました。この基本を毎回見直した上で次の小里方式に移れる事は、手法を決して甘んじる事無く確認してゆけるのでとても心強い時間に感じます。 続いては、今回も聴講班・基礎班・研修班のベッド3台に分かれて小里方式を行いました。聴講班は岸田先生、基礎班は小林先生、研修班には二木先生のもとご指導いただきました。今回も刺激を受ける事多く一人一人が納得のいくまで意見を交わしあい施術しあい、予定時間いっぱいまで実技を行うことができて密度の濃い研修時間となりました。
                                        
                                              報告ページ担当  若森千明 
 

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