3月の例会報告

平成27年3月15日 草津まちづくりセンター

午前9時40分~午後16時40分まで

内容

午前

「難経読み合わせ」  藤崎先生

基礎講義「標治法」 二木先生

午後

奇経治療、子午治療、円皮鍼、小里方式

 

午前は二木清文先生による代表挨拶から始まりました。

来院患者さんの中で、婦人科の女医さんが出産前に鍼灸を受け、予想以上に状態がよくなり、そのうえ安産だったということから、産後も通院しているお話を聞きました。自分が出産を体験した後は患者の気持ちがわかり、前より親身で優しくなったという話がありました。今回のことを踏まえ、色んなところで医療との関わりがあることを実感されているとのことでした。

午前最初の講義は、藤崎先生による「難経読み合わせ」でした。今月は67、68難の読解進行をしていただきました。

藤崎先生

次に二木先生による「基礎講義 標治法」でした。実際の臨床を交えてお話くださいました。昔は刺絡もされていたようですが、現在は陽経から触ることで鍼一本で済むので使われていないとのことでした。

二木先生

 

午後の実技は奇経治療、子午治療、円皮鍼を行いました。

二木先生の班では普段の治療と、標治療法では指の使い方を変えているということで、質問が飛び交いました。最終的には自分がごっちゃにならないように、数をこなす上で指の感覚として身についていくということでした。
腰痛モデル2名ともに、奇経や子午を利用した効果に目をまん丸にされました。円皮鍼は貼り方をきちんとしないと気が漏れるということで、二木先生よりご指導いただきました。

二木先生腰の検査の様子

 

 

二木先生・円皮鍼をする前、背中に対する圧力指導

 

ぎっくり腰はよほどのものでないかぎりは1回で治すというお話から、円皮鍼を貼るところを確認しました。筋肉の緊張が顕著なところと異常のないところの境目を探す手の使い方をご指導いただきました。

つづいて基礎班と研修班合同で、3班に分かれて小里方式を行いました。

小里風景

聴講班は大野が担当しました。

「刺さない鍼」がどうして効果が出るのかが知りたいという声があったため、実技モデルになっていただき体験を通して理解してもらいました。

あっという間に体が変化していくので面白いですし、エステの後みたいにお顔がつやつや!キュッと小顔になり、改めて鍼はすごいと思いました。

例会の後は指導者研修会をしました。

興味を持たれた学生の皆さん、先生の皆さん、和やかで温かい滋賀漢方鍼医会に一度お越しください。また、わからないことがあれば何でも聞いてみてください。

一緒に笑って楽しく勉強出来れば嬉しいです。お待ちしております。

報告 大野早織

2月の例会報告

日時 2月15日(第3日曜日)

会場 草津市立まちづくりセンター(309号室)

研修時間  9時40分から16時55分まで
研修内容
午前
10:00 難経読み合わせ 第48回 六十五難~六十六難 発表:原先生 司会:森川先生
10:50 休憩
11:00 基礎講義 第9章標治法 第1項頸肩背部と腰仙部の治療、第2項奇経治療 発表:山森先生 司会:岸田先生

12:00~13:00 昼食

13:00 標治法 ナソ・ムノ治療
13:30 標治法 奇経治療
14:00 脉診修練
14:30 小里方式(前半)
15:30 休憩
15:40 小里方式(後半)
16:40 反省会
17:00  例会終了

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今月の挨拶は小林先生でした。福島弘道先生が自らの皮膚ガンを鍼治療で克服された話から始まり、小林先生が治療されたガン患者の経験も話されました。最後に滋賀は、東洋はり医学会滋賀支部が昭和60年2月20日に発足してから今年で数えて30周年になることをお話しされました。
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【難経読み合わせ】
難経読み合わせ担当は原先生でした。六十五難は井栄兪経合の五要穴を川の流れに例えていることを説明されました。他の先生からは井穴の治験についての話がありました。
次の六十六難は原穴と三焦の原気について説明されています。この難の原穴と『霊枢』九針十二原(01)に挙げられている原穴と異なる理由について考えました。
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【基礎講義】
基礎講義は「第9章標治法 第1項 頸肩背部と腰仙部の治療、第2項 奇経治療」、担当は山森先生でした。
頸肩背部と腰仙部の治療とはいわゆるナソ・ムノ治療であることを話され、症状ごとにどの部分に効果があるか、鍼のしかたなど治療経験を交えながらわかりやすくお話しされました。
奇経治療は即効性があり、開業当初はとても役立ったことをお話しされました。資料を使って奇経腹診や治療のしかた、治験例をわかりやすく話されました。
主穴、従穴の判断で撮診を使うことも、たいへんためになりました。
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午後は午前中講義で行った標治法の実技をしました。ベッドを3つ作り、各班、指導者を中心に奇経腹診や八総穴の反応を見ながらテスターで確認をしました。

その後、脉診修練を行い、4つの班に分かれて小里方式をしました。

報告者 岸田美由紀