7月の例会報告

平成25年7月21日 草津まちづくりセンター

午前9時40分~午後16時30分まで

内容

午前「難経読み合わせ」  木村知恵先生

「臨床あれこれ」  山森伸樹先生、中尾俊哉先生

「気功指導」  中尾俊哉先生

午後 奇経治療、小里方式

 

午前は二木清文先生による代表挨拶から始まりました。

私情で嬉しいことが重なり、いつもなら慎重になるところを気に留めなかったため、自宅近くの工事現場で落下事故を引き起こしてしまったというエピドードから始まりました。落下してすぐに肋骨が折れていないか確認をした後、なんとか帰宅をしそのまま仕事へ戻られたようです。過去に池田先生より「事故は脾虚肝実」と聞いていたとのことでしたが、実際に診て立てると同じ脾虚肝実でいけたとのこと。しばらく自己治療を続ける中で、多忙な仕事内容から負担がかかり、大腿骨に亀裂骨折がおこったようです。私情で少し有頂天になっていた上での事故だったため、色々背負う立場として万が一のことがあったなら・・と、人生での大反省をされたようです。鍼灸の仕事をしていたからこそ引き起こした事故でもありますが、結構な状態であったにもかかわらず、サラッとお話をされるので毎度びっくりさせられます。

 

今月は新しく開業された鶴留先生、那須先生へ会よりお祝いの贈呈がありました。

 

 

午前最初の講義は、木村知恵先生による「難経読み合わせ」からはじまりました。

今月は41、42難の読解進行をしていただきました。それぞれ臓腑の解剖についての記述がされています。

 

次に山森伸樹先生による「臨床あれこれ」の講義でした。

特に滋賀では代表の二木先生が報告している邪正論について、直接二木先生から指導を受けて感じられた独自の見解と、実際の臨床報告がありました。

 

つづいて、中尾俊哉先生による「臨床あれこれ」の講義でした。

脊柱管狭窄症についての臨床報告があり、質疑応答が行われました。

午前の最後は、中尾先生の気功指導でした。

 

午後の実技は先月に引き続き奇経治療を行いました。

プラスとマイナスのついた金属(磁石)のシールを使い分け、上記の画像のようにつぼに貼ります。瞬間的に症状の変化がみられます。実際の臨床ではそれぞれの先生により必要な場面で使われます。一時的に痛みなどを緩和させるなど、使い方次第で多用出来るため、奇経治療の引き出しを持ち合わせていない会員に向けて昨年も同様に実技が行われました。

 

つづいて次は基礎班と研修班に分かれて基本刺鍼を行いました。

亀裂骨折をしていた二木先生より「これが骨折の脈」と、脈診の機会を設けてくださいました。骨折の脈は、両寸口の脈が同時に強くとれるのが特徴となります。

つづいて基礎班と研修班、4台のベッドに分かれて小里方式を行いました。

臨床では手際よく仕事を進めないと患者さんに余計な不安を与えてしまいますし、患者さんの大切な時間を奪うことになります。例会では決められた時間内で治療を終えるということも重視しながら行われています。

聴講班は中谷先生が担当くださいました。

本年度も新入会員の方が増えにぎやかになってきました!

 

例会後は指導者研修会が行われました。今月も陽経腹診について復習し、モデル患者で検証を行いました。

興味を持たれた学生の皆さん、先生の皆さん、和やかで温かい滋賀漢方鍼医会に一度お越しください。また、わからないことがあれば何でも聞いてみてください。

一緒に笑って楽しく勉強出来れば嬉しいです。お待ちしております。

報告ページ担当 大野沙織